ビート情報の
付け方
ビート情報はおおまかに次の手順でつけます。
- Beatizer による自動ビート抽出を行う
- 小節頭を教える、清書ビートを作る
- 難易度を推測
- 正しいデータに修正
クラブ系の曲など打ち込み系の楽曲であればビートが一定なので苦労せずにビート情報を入力することが可能です。難しいのは、テンポが非常に大きく揺れてい
る曲や、ビート感のない曲で Beatizer
がうまく抽出できなかった曲、また変拍子のように途中で拍子が変わる曲です。慣れるまでは難しい楽曲には手を出さず、まずは簡単に付けられる楽曲で練習さ
れることをお勧めします。難易度の推測についても後述します。
[Beatizer による自動ビート抽出を行う]
初めてタイムラインメタデータを付与する楽曲では、「ビート抽出を行いますか?」というダイアログが自動的に出てきます。「はい」を押して Beatizer の自動ビート抽出を行ってください。
強制的に手動で Beatizer を起動する場合には、次のボタンから行います。

自動、手動にかかわらず Beatizer の処理が終了すると次の図のように、波形表示に重なって垂直線が表示されます。これが自動抽出した結果です。

◎Beatizer
処理をかけると、音源ファイルと同じ場所に .mty, .may
ファイルが生成されます。タイムラインメタデータが完成した後は消してもかまいませんが、編集中や後日編集の可能性がある場合には残しておくことをお勧め
します。音源ファイルと同じフォルダにこれらのファイルがあると、次回からは Beatizer
処理は行なわず、これらのファイルから情報を読み込むためすぐに編集を開始することができます。
◎MP3 に ID3 タグが付いている場合には、自動的に曲名やアーティスト名の情報が読み込まれます。
WAV フォーマットの場合には曲名やアーティスト名は空白になっているので手で入力するようにしてください。
[小節頭を教える、清書ビートを作る]
Beatizer の自動抽出したビートは、聴感上ビート感のありそうな部分を抽出してきたものであって、小節頭の情報は含まれません。そこで、再生をしながら小節の頭位置を教えてあげましょう。下図のように、ビート情報入力メニューの中から小節指示ツールを選びます。
そして、再生ボタンを押して音楽を聴きながら小節の頭で「TAP」 ボタンを押すことで自動的に曲全体に小節情報を含んだ清書ビートが作成されます。また、タップを打った位置には「TAP」マークが付きます。

◎タップを行うと自動的にゾーンが一つ作成されます。
◎再生を行うと、清書ビートのクリック音が聴こえます。このとき、編集エリア横の「クリック音出力」を清書ビートだけ(一番上だけチェック)にすると分かりやすいです。
◎小節頭のクリック音は他のビートと音が異なります。再生しながらクリック音を聴いて小節頭がずれている場合には再度タップを行うか、再生を停止して波形にマウスカーソルを持っていって直接位置を入力するようにしてください。
テンポが倍、半分のときの処理
再生しながら清書されたビートの音を聴いてみると、テンポが倍になっていたり半分になっていたりすることが多々あるかと思います。例えば8ビートの曲の場
合、Beatizer
の結果は8分音符の解像度で出力されることが多いです。その状態でタップを行うと、本来は8分音符4個で1小節になってしまい倍のテンポになってしまいま
す。
このような場合には、ビートメニューの
または
ボタンを押すことでテンポを半分または2倍にすることができます。
[難易度の判定]
全体ビューの「メロ」のチェックをはずすと、Beatizer のビート解析結果グラフが表示されます。この結果をもとに、ある程度の難易度を見極めることができます。
テンポが揺れている曲は最初は難しいと思うので、まずは簡単な曲から慣れていくことをお勧めします。実際のある楽曲の例を下図に示しました。

黄色い線 : 平均テンポからのずれ(誤差)を表しています
水色の線 : 累積誤差を表しています
上に行くほど速くなり、下に行くほど遅くなっていることを示しています
ピンクの線: ある指標を表していますが今回気にする必要はありません
この例のように黄色も水色も暴れている場合には、難易度が高いです。
このような場合には、上級者向けです。慣れるまでは後回しにすることをお勧めします。

テンポが揺れていない曲では、次の図のように、水色の線がピンクの線と重なって見えなくなるくらい中央でまっすぐになります。打ち込みで作られた楽曲などはこのようなパターンになります。

少しだけ揺れている曲だと、黄色の線だけが多少暴れますが、水色はまっすぐなので全体としてはテンポキープされていることがわかります。(局所的で瞬間的なゆれ)
このような場合には、Beatizer
は局所揺れに追従してビート検出を行いますので、誤検出もほとんどありません。
これら二つの場合には、簡単にビートが付けられると予想できます。初心者向けです。
判断に迷うのが、次のような場合です。

水色の線はほぼまっすぐなのですが、黄色の線がかなり激しく揺れています。これの意味するところは、全体的なテンポは一定だが、瞬間、瞬間で見るとテンポが揺れていることを表しています。このような場合、水色が基本的にまっすぐなので、修正が入ってもわずかである可能性が高いです。ただ、黄色の暴れ具合から、ところどころビートがはずれている可能性を示唆しています。一度ビート付けに挑戦してみてから、難易度を判断してみます。

タップをして清書ビートを付けた状態で、波形の縮小を押して広範囲が編集エリアに表示されるようにします。

清書ビートの色が一部、赤や黄色になっているのがお分かりでしょうか?
清書ビートの色は次の意味を持っています。
水色 : Beatizer の自動検出ビート上に乗っているため確度が高い
黄色 : Beatizer の自動検出補助ビート上に乗っているため確度がまあまあ高い
赤色 : Beatizer の自動検出補助ビート上に乗っていないため怪しい
信号機みたいなものです。
赤や黄色が多い部分は、怪しい可能性が高いのでちゃんと見たほうがよい、あるいは手直しの必要がある可能性が高いです。この赤や黄色の部分がどれくらいあるかで難易度が見積もれます。曲全体の2割以下程度であれば中級者向けかと思われます。
それ以上にあれば、上級者向けの可能性が高いです。
[正しいデータに修正する]
マグネットツールを利用する

先ほどの赤いところが多かった部分を、再度拡大して見てみます。どうやら、この黄色のビートがずれはじめの原因のようです。Beatizer の黄色ビートの上に清書ビートが乗っていますが、本来はその隣の水色ビートに乗っていればよさげです。

マグネットツールを使用して水色の Beatizer 抽出ビートにマグネットを付けます。

ずれていた清書ビートが磁石にくっついて、それ以降のビートも揃いました。
このように、磁石を使用するとビートずれの開始位置を補正することができます。そして、補正したことによって、それ以降の清書ビートのずれも解消されます。
ビートを個別に移動する
ビー
トメニューの中の、「ポインタツール」を使うと、ビートを手で自由な位置に移動することができます。どうしても磁石でもうまくいかない場合にはこれを使い
ます。ただし数が多いと非常に大変です。マグネットツールで補正できなかった少数のビートを補正するときにご使用ください。
ゾーンを移動する
ビートを初めて付けるときに、タップで小節の頭を教えますが、どうしてもタップ位置に小節頭が来ない場合があります。特に「÷2」ボタンを使ったときに起こることが多いです。
これは、その曲が弱起であったり、先頭に無音や SE が入っていたりするときに起こりやすいです。このような場合には、先頭のゾーン開始位置を直します。
アウトラインメニューの「ポインタツール」を使用すると、ゾーンマークを移動できます。ゾーンは必ず小節開始点となり、その位置から小節
が始まります。したがって、ゾーンの位置(一番最初にタップしたときは自動で付く)が間違えていると、タップした位置に小節の頭が来ないことがあります。
◎ゾーンを移動するとそのゾーンの中の小節およびビートが自動的に再配置されます。本来の小節頭ではない位置にゾーンを移動するとそのゾーンの中のビート位置がすべて狂ってしまいます。ゾーンは必ず小節頭に打つと覚えておいてください。
◎
ゾーンから小節が開始するため、例えば弱起の曲(小節頭から始まらず、3拍や4拍目からスタートする曲。かなり多いです)では、楽曲ファイルの先頭よりも
前(マイナスのポジション)にゾーンを打たなくてはならない場合があります。そのような場合を考慮して、ゾーンマークに関しては実際の楽曲ファイルの範囲を超えて打つことが可能です。
ゾーンを移動する
曲の中に違う拍子の小節が混ざっている場合がよくあります。典型的なのは、4拍子の曲の途中で2拍子が1小節入っているなどです。
このような場合には、新たなゾーンを作成してそのゾーンの拍子設定を変えてあげます。

ゾーンデータの拍子を変えることでそのゾーンの拍子を変えることができます。他のゾーンは影響を受けません。
◎ゾーンを区切ると、全体ビューには黄色い枠線が出てゾーンの区切りを示します。
※ゾーンについては後日もう少し詳しく解説を書きたいと思います。
[ノウハウ]
ビートグリッドについて
ゾーンやコード、メロディなどの入力および移動を行う場合、自動的に Beatizer と清書ビートにグリッドするようになっています。
しかし、自由な位置に打ったり、Beatizer のオレンジビートにあわせたりしたいこともあるかと思います。そのような場合には、Ctrl
キーや Shift キーを併用します。
Ctrl キー :Beatizer のオレンジビート、ブルービートの双方にグリッドします
Shift キー : どこにもグリッドせず、自由な位置に移動できます
この操作は、編集画面における、すべての項目の入力時で共通です。
ビュー画面を快適にブラウズするために、いくつかの方法があります。
編集エリアの移動
← → キー : ビュー位置を微調整(画面の1ドットずつ移動します)縮尺が 1/512 の場合、512 サンプル移動します。
< > キー : 表示画面サイズの 1/4 程度移動します。
Shift + < > キー : メロディブロックが入力されていると、その先頭に飛びます
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